<6/20(木)第1日目 埼玉→神戸>
少々のお休みを頂き、旅に出ました。日本各地の音楽授業の現状をつかみ、各地の子供達や先生方との出逢いを通して、広い見地で自分の授業を見つめ直すための「武者修行」の旅、第1弾です。今日はその1日目。明日行われる、近畿音楽教育研究大会兵庫大会への参加に向けて、午後から神戸入りしました。私にとっては初神戸。見るモノすべてが新しく自分の世界の狭さを感じました。下の写真は宿泊ホテル近くの恋愛(!)の神様、生田神社と、神戸港の100万ドルの夜景。本当に綺麗でした。明日は神戸の会下山小学校に、朝の音楽朝会からお邪魔します!
<6/21(金)第2日目 神戸→大牟田>
今日は、朝から「近畿音楽教育研究大会兵庫大会」に参加するため、初めに神戸市立会下山(えげやま)小学校にお邪魔しました。小学生は全国どころか全世界共通、皆可愛いらしく、子供達を見ると自然と笑みがこぼれます。音楽朝会から6年→2年→4年の順に参観しましたが、皆素直で一生懸命活動に取り組んでいました。気になったことがあったとすれば、ICTの活用率がほぼ0%であったということ。未だに、「紙」が幅を効かせている授業であり、地域によるICTに関する考え方の違いを強く感じました。 「神戸ホール」で行われた全体会では、幼稚園から高校までの研究演奏が披露されました。特に印象的だったのは淡路三原高校の、郷土部(!)による“淡路人形浄瑠璃”。女子高生の野太くも張りと艶のある太夫の語りは圧巻でした。技巧的に演奏が素晴らしい(言い方を変えれば、明らかに発達段階を超越する曲を演奏する)学校もありましたが、テクニックよりも、「子供らしい伸び伸びとした表現」を大切にすることの必要性を考えさせられました。今回の旅一つ目の目的、「近畿の授業を見る!」達成です。 全体会を途中で失礼し、今度は明日から福岡・大牟田市で行われる、「ミュージックテクノロジーセミナーin九州」に参加するため、新幹線に飛び乗りました。夜8時、現地着。早速ホテル自慢の温泉で疲れを癒やしました。
<6/22(土)第3日目 大牟田>
3日目は、福岡県大牟田市のホテルセキアで行われる「第24回ミュージックテクノロジー教育セミナーin九州(通称:阿蘇セミナー)」に、初めて参加しました。この会の名前からして、私が好きそうな研修会なのですが、九州で行われる、ということがネックになり、今まで参加に踏み切れませんでした。しかし、今回の旅の目的の一つである、日本中のたくさんの先生方とお話をして、各地の音楽教育の様子が知りたい、という願いを叶えるべく、今回初めて参加することにしました。何となく、同じ「匂い」のする先生が、九州を中心に全国各地から100名近く参加されており、吸収できることが多そうです。(新旧2人の教科調査官もお越しでした。) 志民教科調査官のご講義と、楽譜作成ソフトの作成実技体験、参加者全員による合唱練習が終わると夜の懇親会。各地からお土産の美酒が持ち込まれ、大いに盛り上がりました。2次会も行われ、参加されたたくさんの先生方とお話を交わすことができました。終わった後は、即バタン・キュー。最後はよく覚えていません…。
<6/23(日)第4日目 大牟田→博多>
福岡県大牟田市のホテルセキアで行われている「第24回ミュージックテクノロジー教育セミナーin九州」の2日目です。昨夜は深夜1時近くまで、先生方と懇親会をしていました。お酒を交えながら、様々な県の、色々なお立場や校種の方々から、ざっくばらんにたくさんのお話をお伺いすることができ、本当に愉しいひと時でした(その分、酔った勢いで自分も喋っていたような気がしますが…)…というわけで、今日は午前中は半分二日酔いだったのですが、何とか研修会を無事終え、先生方との再会を祈りながら、会場を後にし、今回の旅の2つ目の目的を達成しました。 午後はフリーに戻ったので、福岡までの道のりを「ぶらり途中下車の旅」をしました。初めは「柳川」。街中に巡らされた運河が、古い町並みや柳の木等の緑と調和してとても素敵でした。2カ所目は「太宰府天満宮」。帰りを待っている(?)2人の息子達のために、よーくお祈りしておきました。 福岡・博多に5時半着。そこで、高校の同級生で、現在九州唯一のプロ吹奏楽団「九州管楽合奏団」のチューバ奏者、丸田友博氏と10年以上ぶりに会い、サシで呑み。昔話や九州の音楽談義に花が咲きました。九州を拠点として活動する彼と再会できたことで、今回の旅の3つ目の目的達成です!
<6/24(月)第5日目 博多→埼玉>
武者修行最終日は、午前中、福岡に拠点を構える、株式会社しくみデザインの中村俊介様、香月啓佑様にお会いし、同社の開発したAR楽器演奏アプリ「KAGURA」の音楽授業での活用の可能性について、お話を伺いました。(この旅の最後の目的、達成です!) 「KAGURA」は、ARの技術を用い、パソコンや大型テレビの面画上に、擬似的に打楽器や鍵盤等のアイコンを表示させ、その部分に、カメラに映った自分の手をかざすことで、自分の声等を含めた様々な音色を奏でることがてきるという、今までにはなかった新しいタイプの楽器です。おそらく、5年、10年先の社会では、ARやVRといった技術が、今よりも更により身近になり、教育現場でも広く活用されることが予想されます。音楽の授業ではどのようにそれらの技術を活用できるのか、少しずつ検証していきたいと思っています。
<KAGURAについての詳細はこちら> https://www.kagura.cc/jp/
打合せの後は、7月の博多祇園山笠の準備が進む博多の下町をぶらりと歩き、福岡空港へ。お昼は少し贅沢をして、九州の美味しいものづくしの御膳(もつ鍋、馬刺し、明太子、辛子高菜、おきうと…)を頂きました。長い5日間の旅を終え、留守中お世話になった家族や皆々様へのお土産をたんまり買って、帰途につきました。
今回の旅を通し、神戸、九州で「音楽を愛好する子供達を育てたい」と奮闘されている多くの先生方と出会い、とても刺激を受け、そして励まされました。また、古き良き友人との再会は、若い頃自分たちが思い描いた音楽への憧れを思い出させ、音楽を通じた人と人との結びつきの素晴らしさを、感じさせてくれました。神戸、福岡の美しい景色、美味しい食事やお酒とともに、忘れられぬ素敵な旅となりました。
今回の旅を快く送りだしてくれた家族や職場の皆様に、心から感謝したいです。